Shopifyで越境ECを始める方法 設定手順・料金・おすすめアプリを解説
「Shopifyを使って越境ECを始めたいが、具体的な設定手順や料金、必要なアプリがわからない」と悩んでいませんか?
越境EC(Cross-Border E-Commerce)とは、インターネットを通じて国境を越え、海外の消費者に向けて商品を販売する電子商取引のことです。
本記事では、Shopifyで越境ECを始めるメリットから、具体的な設定方法、料金、おすすめのアプリ、そして注意点までを徹底解説します。この記事を読むことで、海外進出への第一歩をスムーズに踏み出すことができるでしょう。
目次
Shopifyが越境ECに選ばれる理由
Shopifyが世界中で支持され、特に越境ECのプラットフォームとして選ばれる最大の理由は、グローバル展開を前提とした機能があらかじめ備わっている点にあります。ここでは、Shopifyで越境ECを構築する主なメリットを3つの視点から解説します。
多言語・多通貨対応の標準機能
越境ECを成功させるために不可欠な要素が、現地の言語と通貨でのショッピング体験を提供することです。Shopifyには、標準機能として多言語・多通貨に対応する仕組みが備わっています。
言語については、Shopify自体が複数言語のインターフェースをサポートしており、顧客のブラウザや地域設定に合わせて適切な言語でストアを表示させることが可能です。また、通貨に関しても「Shopify Payments」を利用することで、自動的に現地の通貨レートへ変換して価格を表示できます。これにより、海外のユーザーは自国の通貨で違和感なく買い物ができ、カゴ落ち(購入プロセスの途中で離脱すること)の防止とコンバージョン率の大幅な向上が期待できます。
Shopify Marketsによる一元管理
Shopifyで越境ECを行う上で、非常に強力な武器となるのが「Shopify Markets」です。Shopify Marketsとは、1つの管理画面から世界中の複数の市場(国や地域)向けの設定を一元管理できる機能です。
これまで、国ごとに異なるストアを立ち上げて管理する必要がありましたが、Shopify Marketsを使えばその手間は不要です。特定の国・地域向けに価格設定を変更したり、表示する商品ラインナップを調整したり、独自のドメイン(サブフォルダなど)を割り当ててSEO対策を行ったりすることが、すべて単一の管理画面から実行できます。これにより、運用コストや手間を劇的に削減しながら、各国の市場に最適化された販売戦略を展開することが可能になります。
豊富な越境EC対応アプリ
Shopifyのもう一つの魅力は、数千種類以上と言われる拡張機能「Shopifyアプリ」の存在です。越境EC向けのアプリも非常に充実しており、自社のニーズに合わせて自由にストアをカスタマイズできます。
たとえば、精度の高い自動翻訳を提供するアプリ、複雑な各国の関税や輸入消費税を自動計算してくれるアプリ、世界中の配送業者と連携して最適な配送料金を算出・ラベル発行を行う物流アプリなど、多岐にわたるツールが揃っています。基本機能だけではカバーしきれない高度な要件(例:多言語の細かな手動修正、国別の高度なマーケティング施策など)も、これらのアプリを組み合わせることで柔軟に実現できます。越境ECにおける「言語・決済・物流」という3つの大きな壁も、Shopifyアプリを活用することで容易に乗り越えることができるのです。
越境ECにかかるShopifyの料金
Shopifyで越境ECを始める際、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。Shopifyの料金体系は月額制となっており、事業の規模や必要な機能に応じてプランを選択できます。以下にプラン別の月額料金と越境ECへの適性をまとめた比較表を記載します。
プラン別の料金と手数料
| プラン名 | 月額料金 (USD) ※年払いの場合 | 国内クレジットカード手数料 | 海外・Amex手数料 | 越境ECへの適性 |
|---|---|---|---|---|
| ベーシック | $25/月 | 3.4% | 3.9% | 初めて越境ECに挑戦する小規模事業者向け |
| スタンダード | $65/月 | 3.3% | 3.85% | 本格的に海外展開を始め、売上が伸びてきた企業向け |
| プレミアム | $392/月 | 3.25% | 3.8% | 大規模な越境EC展開と詳細なデータ分析が必要な企業向け |
Shopifyの料金プランは、主に上記の3つから成り立っています(価格は変更される可能性があるため最新情報は公式サイトをご確認ください)。越境ECをスモールスタートさせるなら、まずは月額費用の安い「ベーシック」プランから始めるのが一般的です。月額料金に加えて、商品が売れるたびに決済手数料が発生します。海外の顧客が購入する際は、クレジットカードの海外手数料が適用される点に留意しましょう。
越境ECで発生する追加コスト
越境ECを運営するにあたり、Shopifyの基本料金以外にもいくつかの追加コストが発生することを理解しておく必要があります。
まず、為替手数料です。複数通貨で販売を行う場合、海外通貨での決済を日本円として受け取る際に為替変換手数料(通常1.5%〜2%程度)がかかります。
次に、アプリの利用料金です。多言語翻訳、関税計算、海外配送手配などの高度な機能を追加するためには、有料のShopifyアプリを導入するケースが多く、月額数ドル〜数十ドルの固定費や従量課金が加算されます。さらに、商品を海外へ届けるための国際配送料や、現地で発生する関税・輸入消費税の負担(DDP契約の場合)も考慮しなければなりません。これらの見えないコストを事前に事業計画へ組み込むことが、利益確保の鍵となります。

Shopify越境ECの始め方
ここからは、実際にShopifyで越境ECを構築するための具体的な設定手順を解説します。以下の設定フローに沿って進めることで、スムーズに海外販売をスタートできます。
【Shopify越境ECの設定フロー】
- アカウント作成とプラン選択
- Shopify Markets(販売エリア)の設定
- 多言語・多通貨の設定
- 決済方法と配送方法の設定
アカウント作成とプラン選択
最初のステップは、Shopifyの公式サイトからアカウントを作成し、自社に合った料金プランを選択することです。
メールアドレス、パスワード、ストア名を入力するだけで、無料トライアルを開始できます。トライアル期間中にストアのデザインや商品の登録、越境EC向けの設定を試すことができます。ストアの構築が完了し、実際に販売を開始するタイミングで有料プラン(ベーシック、スタンダード、プレミアムのいずれか)に移行します。
越境ECの始め方としては、まずはベーシックプランを選択し、初期費用を抑えながら海外のターゲット市場におけるニーズ(テストマーケティング)を検証していく方法がおすすめです。売上の増加や利用したい高度な機能に応じて、後からいつでも上位プランへアップグレードすることが可能です。
Shopify Marketsの設定
Shopifyで越境ECを行うための心臓部となるのが「Shopify Markets」の設定です。管理画面の「設定」>「マーケット」からアクセスします。
デフォルトでは自国(日本)がメインマーケットとして設定されていますが、ここで「マーケットを追加」をクリックし、ターゲットとする国や地域(例:アメリカ、ヨーロッパ、アジア圏など)を登録します。
マーケットごとに、以下の項目を個別にカスタマイズすることが可能です。
- ドメイン・URL設定:国ごとにサブフォルダ(例:/en)やサブドメインを設定し、現地のSEOに最適化します。
- 価格調整:国ごとに商品の価格をパーセンテージで増減させたり、固定価格を設定したりできます。
- 商品カタログの制御:特定の国では販売できない商品がある場合、その国でのみ非表示にする設定が行えます。
これにより、世界中の顧客に対して、まるで現地のオンラインストアであるかのようなローカライズされた体験を提供できます。
多通貨・多言語の設定
顧客の母国語と使い慣れた通貨での表示は、越境ECにおける購買意欲に直結します。
多通貨の設定は、Shopify Paymentsを利用している場合、Shopify Marketsの設定内から簡単に行えます。対象のマーケットで現地の通貨を有効にするだけで、リアルタイムの為替レートに基づいて自動的に価格が変換・表示されます。
多言語の設定については、管理画面の「設定」>「言語」から追加したい言語を選択します。ただし、Shopifyの標準機能だけでは自動翻訳が不完全な場合があるため、「Translate & Adapt」のようなShopify公式の無料アプリ、もしくは後述する「Weglot」などの高性能なサードパーティ製翻訳アプリを併用することが一般的です。これにより、商品名、商品説明、チェックアウト画面まで、自然な言語へとシームレスに翻訳することができます。
決済方法の設定
海外の顧客が安心して買い物ができるよう、現地のニーズに合った決済方法を導入することが不可欠です。
Shopifyでは、「Shopify Payments」を有効にすることで、Visa、Mastercard、American Expressなどの主要クレジットカード決済をすぐに導入できます。さらに、越境ECにおいて世界的なシェアを誇る「PayPal(ペイパル)」は必ず設定しておきましょう。PayPalは海外ユーザーにとって非常に馴染み深く、セキュリティ面での信頼性も高いため、導入するだけでコンバージョン率の向上が見込めます。
また、アジア圏やヨーロッパなど、特定の地域に特化した決済方法(例:Alipay、WeChat Pay、Klarnaなど)を提供したい場合は、外部決済代行サービスとの連携も検討してください。
越境ECを支えるおすすめアプリ4選
Shopifyの基本機能を拡張し、越境ECの運営をより強力にサポートしてくれるのがShopifyアプリです。ここでは、言語、税金、物流、そして信頼構築に役立つ厳選したおすすめアプリを4つ紹介します。
【越境ECおすすめアプリ比較表】
| アプリ名 | 主な機能 | 用途・課題解決 |
|---|---|---|
| Weglot / Transcy | 多言語自動翻訳・手動編集 | サイトの多言語化による離脱防止と海外SEO強化 |
| Zonos Duty & Tax | 関税・輸入消費税の自動計算 | 購入時の正確な税金提示により、受け取り時のトラブルを防止 |
| Easyship | 国際配送料金の比較・ラベル発行 | 最適な配送手段の提示と物流業務の自動化 |
| Judge.me | 商品レビューの収集と多言語表示 | 海外顧客からの信頼性獲得・コンバージョン向上 |
翻訳:Weglot / Transcy
越境ECにおいて言葉の壁を取り払う翻訳アプリは必須です。WeglotやTranscyは、ストア内のテキストを自動的に高精度で翻訳し、必要に応じて手動で微調整できる機能を持っています。
特にWeglotは、翻訳された各言語のページに対して自動的にHreflangタグ(検索エンジンに言語・地域を伝えるタグ)を付与するため、多言語でのSEO対策にも非常に有効です。言語ごとのサブディレクトリも自動生成されるため、海外からの自然な検索流入を増やす強力な武器となります。
関税・通関:Zonos Duty & Tax
越境ECの大きな課題となるのが「関税」です。商品到着時に予想外の高額な関税を請求されると、受け取り拒否やクレームの原因となります。
Zonos Duty & Taxを導入すれば、顧客がチェックアウト(決済)を行う画面で、届け先の国や商品カテゴリーに基づいた正確な関税と輸入消費税を自動で計算し、事前に提示することができます。これにより、購入者は最終的な総支払額を把握した上で決済できるため(DDP決済)、配送後のトラブルを未然に防ぎ、顧客満足度の向上につながります。
配送:Easyship
複雑になりがちな国際配送を手軽にするのがEasyshipです。このアプリは、FedEx、DHL、UPSなど世界中の数多くの配送キャリアと連携しており、顧客のチェックアウト時に、配達日数と料金に応じた複数の配送オプション(例:お急ぎ便、通常便など)を自動で表示します。
また、ストア管理者はアプリ内からワンクリックで配送ラベルや税関申告書(インボイス)を作成・印刷できるため、煩雑な出荷業務の手間を大幅に削減できます。
レビュー:Judge.me
初めて利用する海外のストアに対して、顧客は少なからず不安を抱くものです。その不安を払拭するのが「カスタマーレビュー」です。
Judge.meは、購入者へのレビュー依頼メールの自動送信から、写真や動画付きレビューの収集までを行えるアプリです。多言語表示にも対応しており、世界中の顧客から集まったリアルな声をストアに掲載することで、新規顧客の信頼(ソーシャルプルーフ)を獲得し、購買を後押しします。
Shopify越境ECの注意点
Shopifyを使えばシステム面での越境EC構築は比較的容易ですが、実際の運営においては物流や法律など、国際取引ならではのハードルが存在します。失敗を防ぐために押さえておくべき3つの注意点を解説します。
関税・輸入規制への対応
越境EC最大の注意点は、国ごとに異なる法律や規制への対応です。
販売する商品によっては、特定の国で輸入が禁止されていたり、厳しい成分規制(化粧品や食品など)が設けられていたりする場合があります。事前にターゲット国の禁制品リストや各種規制を必ずリサーチしましょう。
また、関税についても、DDU(関税未払い:受取人負担)とするか、DDP(関税元払い:発送人負担)とするかを明確にし、ストアの配送ポリシー(Shipping Policy)に明記しておくことが、後々の顧客とのトラブルを防ぐための必須条件です。
配送コストと配達日数の管理
国内ECと比較して、国際配送は配送料が高額になりやすく、配達日数も長くなります。
「商品代金よりも配送料の方が高い」という事態になれば、カゴ落ちの大きな原因となります。配送コストを抑えるためには、軽量・コンパクトな梱包を心がける、複数の配送キャリアを比較して最適な手段を選ぶといった工夫が必要です。
また、通関の遅れや悪天候により、予定通りに配達されないケースも頻発します。追跡番号(トラッキングナンバー)を必ず顧客に通知し、配送状況の透明性を保つことで、顧客の不安を取り除くカスタマー対応が求められます。
カスタマーサポートの言語対応
海外への販売規模が拡大するにつれて、現地の言語での問い合わせも増加します。「いつ届くのか?」「返品したい」といったカスタマーサポートに迅速かつ適切に対応できなければ、ストアの評価は下がってしまいます。
専任の多言語対応スタッフを雇用するのが難しい場合は、DeepLやGoogle翻訳などの精度の高い翻訳ツールを活用してメールサポートを行うか、多言語対応のヘルプデスクツールの導入を検討しましょう。また、よくある質問(FAQ)ページを多言語で充実させておくことも、問い合わせ件数自体を減らす効果的な対策です。
Shopify越境ECのよくある質問
ここでは、Shopifyで越境ECを始める際によく寄せられる疑問に明確かつ簡潔にお答えします。
無料プランで越境ECはできますか?
Shopifyに完全無料のプランはありません。ただし、初回の無料トライアル期間を利用して越境ECの設定を試し、その後に月額有料プランへ移行することは可能です。
日本語のまま海外販売はできますか?
技術的には可能ですが、推奨しません。現地のユーザーが内容を理解できず離脱する確率が高いため、翻訳アプリ等を活用して現地の言語・通貨にローカライズすることが重要です。
Shopify Paymentsは日本以外でも使えますか?
日本の法人がストアを運営する場合、利用できる通貨設定(決済)には一定のルールがあります。Shopify Marketsを利用すれば、世界の多くの国と地域において現地通貨での決済に対応可能です。
越境ECの物流対応ならNEOlogiへ
Shopifyを活用して多言語・多通貨対応の美しいストアを構築できても、越境ECにおける最大の壁となるのが「複雑な国際物流と通関業務」です。
「海外配送料が高くて利益が出ない」「インボイスや通関書類の作成が手間でリソースが足りない」といったお悩みをお持ちであれば、クラウド物流アウトソーシング「NEOlogi(ネオロジ)」の活用をぜひご検討ください。
NEOlogiは、Shopifyをはじめとする主要ECシステムとAPIで自動連携が可能です。一度連携を行えば、越境ECの注文データの取り込み、最適な国際配送キャリアの選定、複雑な通関書類の自動作成から発送作業まで、すべての物流業務を全自動化できます。
初期費用・固定費は0円の完全従量課金制で、1件からの出荷に対応しています。世界150カ国以上への配送網を持ち、中小規模のEC事業者様でも大手並みのグローバル物流網を最短2日で利用開始できます。越境ECの「発送の手間」を手放し、マーケティングや商品開発に専念したい方は、ぜひNEOlogiの越境EC物流代行サービスにお任せください。
まとめ
本記事では、Shopifyを活用して越境ECを始めるメリットから、具体的な設定方法、料金、おすすめアプリ、そして運用上の注意点までを網羅的に解説しました。
結論として、Shopifyは「Shopify Markets」や豊富なアプリを活用することで、世界中の市場に向けたローカライズが容易であり、越境ECに最適なプラットフォームです。言語・通貨の壁はShopifyの機能とアプリで克服し、ハードルの高い国際配送・物流業務については「NEOlogi」のような専門のアウトソーシングサービスを活用することが、グローバル展開を成功に導く近道となります。
まずは小さくテスト販売からスタートし、世界の市場に向けてあなたのブランドを発信していきましょう。
NEOlogi営業担当
NEOlogiの営業担当をしております。
NEOlogiは国内外世界150ヵ国以上に配送ができる、 EC事業者向けの配送代行サービスです。
物流部分にお悩みをお持ちでしたらお気軽にお問い合わせください。