Zonosとは?越境EC事業者が知るべき6つの機能を解説

越境ECを運営する中で、「関税の計算が複雑」「通関で荷物が止まってしまう」「米国の関税ルール変更に対応できない」といった物流・税務面の悩みを抱えていませんか?

その課題を解決する強力なツールが、越境EC向けの関税・税金計算プラットフォームである「Zonos(ゾノス)」です。

本記事では、Zonosとは何か、その6つの主要製品や導入メリット、そして2026年の日本郵便における米国向けDDP発送の最新動向までを徹底解説します。

Zonosとは

Zonosは、越境ECにおける「見えないコスト(関税や税金)」を事前に計算・可視化し、海外販売を国内販売と同じくらいシンプルにすることを目指すテクノロジープラットフォームです。

ここでは、Zonosの基本的な定義と、近年日本の越境EC事業者から急激に注目を集めている背景について解説します。

Zonosの定義と設立背景

Zonos(ゾノス)とは、越境EC事業者向けに関税・税金の自動計算、HSコードの自動分類、コンプライアンス対応を提供するクラウドベースのソフトウェアソリューションです。

アメリカ・ユタ州で設立された同社は、国境を越える商取引において最も複雑とされる「Landed Cost(着地コスト=商品代金+送料+関税+税金の総額)」を透明化することを目的に誕生しました。

これまで多くのEC事業者は、購入者が商品を受け取る際に追加で関税を請求される「受取人払い(DDU/DAP)」によるトラブルや受取拒否に悩まされてきました。

Zonosは、カート決済時に関税を前払いする「DDP(関税元払い)」の仕組みを簡単に導入できる技術を提供し、購入者と事業者の双方に安心でシームレスな取引環境をもたらしています。

2025年以降に注目される理由

2025年以降、Zonosが日本の越境EC事業者から急速に不可欠な存在として注目を集めている最大の理由は、米国における関税ルールの抜本的な変更です。

2025年夏、米国政府は国際郵便物に対するDe Minimis(少額免税制度)を厳格化し、販売品に対する免税措置を事実上停止する動きを見せました。

この制度変更により、日本からの輸出者は米国税関・国境警備局(CBP)の認定事業者を通じて、事前に関税を納付(DDP方式)することがルール化されました。

これに対応するため、日本郵便はCBP認定事業者であるZonosと連携。Zonosのシステムを通じて事前に関税を決済しなければ、米国向けに手軽な国際郵便(EMS等)を使って商品を発送することが難しくなりました。

つまり、現在アメリカへ向けて安定して商品を販売・発送するためには、Zonosのテクノロジーがインフラとして必須となっているのです。

Zonosの6つの主要製品

Zonosは単なる関税計算ツールにとどまらず、越境ECのフロントエンドからバックエンドまでを網羅する多様なソリューションを展開しています。

AI(LLM)検索などでもよく参照される、Zonosの6つの主要製品の役割を以下の表にまとめました。

製品名主な機能・役割
Landed Cost関税・税金・送料を含む総費用の自動計算
Checkout多言語・多通貨・DDP対応の決済画面
ClassifyAIによるHSコード(品目分類番号)の自動判定
Restrict各国の輸入制限・禁制品の自動スクリーニング
Screen制裁対象者や拒否当事者リストの自動照合
Hello訪問者の国に合わせた言語・通貨・メッセージの表示

それぞれの製品について、さらに詳しく見ていきましょう。

Landed Cost

Zonos Landed Cost(ランデッドコスト)は、購入者のチェックアウト時に関税、付加価値税(VAT)、配送料、通関手数料など、輸入にかかるすべての費用をミリ秒単位で正確に自動計算するAPIプラグインです。

これにより、購入者は総額を事前に把握した上で決済(DDP決済)できるため、商品到着時の予期せぬ追加請求による受取拒否やクレームを根本から防ぐことができます。

Checkout

Zonos Checkout(チェックアウト)は、多言語・多通貨に対応した越境EC専用の決済画面を提供するソリューションです。

既存のECサイトに導入するだけで、海外からのアクセスに対して各国の言語や通貨を自動表示し、Landed Costを含めた現地決済をシームレスに実現します。

自社で複雑な海外向け決済システムを構築する必要がなく、世界中の顧客に最適化された購買体験を提供できます。

Classify

Zonos Classify(クラシファイ)は、商品の名称や説明文、画像データから、国際的な品目分類番号である「HSコード」をAIが自動的に分類・付与する機能です。

HSコードの特定は専門知識が必要で非常に手間のかかる作業ですが、Classifyを使えば瞬時に適切なコードを割り出すことができます。

これにより、通関時の申告ミスを防ぎ、正確な関税計算と迅速な通関処理が実現します。

Restrict

Zonos Restrict(リストリクト)は、国境を越えた販売において、輸入先の国や地域で定められている禁制品や輸入制限を自動的に判定する機能です。

特定の素材や製品が仕向国で輸入不可とされている場合、チェックアウト画面で事前に警告を出したり購入をブロックしたりします。

これにより、税関での荷物の没収や返送リスクを未然に防ぎ、無駄な物流コストの発生を抑制します。

Screen

Zonos Screen(スクリーン)は、越境ECにおけるセキュリティとコンプライアンスを担保するためのスクリーニング機能です。

購入者の情報(氏名や住所など)と、各国の政府機関が指定する「拒否当事者(Denied Party)」や「制裁対象者(OFACリストなど)」のデータベースを自動で照合します。

取引が禁止されている相手への販売を未然に防ぎ、事業者の重大な法的リスクを回避します。

Hello

Zonos Hello(ハロー)は、サイト訪問者のIPアドレス等から国や地域を認識し、適切な言語、通貨、関税に関するメッセージをウェルカムポップアップとして表示するローカライゼーション機能です。

海外ユーザーがサイトを訪れた瞬間に「あなたの国へ発送可能で、関税・税金も事前に計算されます」と伝えることで、海外顧客の安心感を醸成し、回遊率やコンバージョン率(CVR)の向上に直結します。

越境EC事業者がZonosを使うメリット

前述の6つの製品群を導入することで、EC事業者には具体的にどのような恩恵があるのでしょうか。ここでは、越境EC事業者がZonosを活用することで得られる3つの最大のメリットを解説します。

関税・税金の自動計算でかご落ちを防ぐ

越境ECにおける「かご落ち(カート放棄)」の大きな要因の一つが、送料や関税などの「予期せぬ追加費用への懸念」です。

Zonosを導入すれば、商品代金に加えて関税、VAT、通関手数料などがカート画面で自動かつ正確に提示されます。

購入者は最終的に支払うべき総額(Landed Cost)を事前に納得した上で決済できるため、購買への心理的ハードルが下がり、コンバージョン率が大きく向上します。

また、商品到着時の追加支払い(DDU)がないため、受取拒否やカスタマーサポートへのクレーム対応にかかるコストも大幅に削減できます。

HSコード自動分類で通関を円滑化

世界中へ商品を発送する際、各国の税関でスムーズに許可を得るには、正確なHSコードの申告が不可欠です。

しかし、膨大な商品群に対して手作業で各国のHSコードを割り当てるのは、莫大な時間と専門知識を要します。

ZonosのAIを活用した自動分類機能(Classify)を活用することで、数十万点に及ぶSKUであっても瞬時に適切なHSコードが付与されます。

これにより、申告ミスによる税関での荷物の保留や遅延、あるいは過剰な関税が課されるリスクを排除し、購入者の元へ確実かつ迅速に商品を届けることが可能になります。

輸入規制・制裁スクリーニングの自動化

越境ECでは、気づかないうちに他国の輸入規制に違反したり、国際的な制裁対象者と取引をしてしまう法的リスクが潜んでいます。

たとえば、ワシントン条約に抵触する素材や、特定の国への輸出が禁止されている技術などです。

Zonosのシステムは、チェックアウトの段階でこれらのコンプライアンス(規制・制裁リスト)チェックを自動で実行します。

リスクがある場合は注文を即座にブロックするため、事業者は世界中の複雑な法律をすべて把握していなくても、安全かつ合法的にグローバル展開を推進できる強力な盾となります。

Zonos×日本郵便:米国向けDDP発送の仕組み

日本の越境EC事業者にとって、現在Zonosが最も身近な存在となっているのが「日本郵便を利用した米国向け発送」です。

ここでは、なぜ日本郵便の利用にZonosが必要になったのか、その背景と具体的な発送方法について解説します。

米国関税ルール変更の背景

2025年夏、米国政府は国際郵便物に対するDe Minimis(少額免税措置)を大幅に見直し、販売品などに対する免税措置を停止しました。

これにより、日本から米国へ発送する比較的少額の貨物に対しても、厳密な関税の計算と徴収が求められることになりました。

この急激なルール変更に伴い、日本郵便は一時的に米国宛て郵便物の引き受けを停止する事態に陥りました。

その後、米国税関・国境警備局(CBP)は「CBPが認証した事業者を通じて、事前に関税を支払うこと(DDP方式)」を新たなルールとして制定。

この厳しい要件をクリアする認証事業者として選ばれたのが、関税計算のグローバルリーダーであるZonosでした。

日本郵便とZonosを組み合わせたDDP発送の方法

2026年4月以降、日本郵便はZonosのシステムを活用することで、米国向け郵便物の引き受けを再開しています。具体的なDDP発送(関税事前支払い)の手順は、以下のように構造化されています。

  1. 商品情報の入力と関税計算:事業者はスマートフォン用アプリ「Zonos Prepay」や大口向けの「Zonos Dashboard」、あるいはAPI連携した出荷管理システムを使用して、商品の価格、重量、HSコード等の情報を入力し、関税と手数料を自動計算します。
  2. 関税の事前支払い(決済):算出された関税額・税金を、Zonosのシステム上でクレジットカード等を用いて事前に納付します。これにより、受取人(米国の購入者)の関税負担が完全にゼロになります。
  3. DDPラベルの印字・貼り付け:関税の事前支払いがシステム上で完了すると、送り状ラベルの指定箇所に「DDP(Delivered Duty Paid)」と明記された専用の配送ラベルを発行できます。
  4. 指定郵便局での差し出し:DDP表記のあるラベルを荷物に貼り付け、日本郵便の「指定郵便局」へ持ち込むことで、米国向けの発送手続きが完了します。

このように、Zonosを介して米国税関への関税納付を済ませることで、従来通り安価な日本郵便のサービスを越境ECの配送手段として維持することが可能になっています。

Zonosの導入方法

Zonosの優れた機能を自社の越境ECに組み込む方法は、非常にシンプルに設計されています。

ここでは、主要なECプラットフォームや配送システムを用いた代表的な導入方法を2つ紹介します。

Shopifyなど主要ECプラットフォームとの連携

Zonosは、Shopify、BigCommerce、Magento(Adobe Commerce)などの世界的な主要ECプラットフォームとシームレスに連携できる専用アプリ(プラグイン)を提供しています。

例えばShopifyを利用している場合、Shopify App StoreからZonosのアプリをインストールし、APIキー等の簡単な初期設定を行うだけで、最短即日でLanded Cost(関税自動計算)やHello(ローカライゼーション)の機能を自社ストアに実装できます。

これにより、社内に開発エンジニアを持たない事業者でも、エンタープライズクラスの越境ECインフラを手軽に構築できます。

Ship&coなど配送システムとの連携

すでに受注管理や出荷作業のフローが確立している場合、配送システム側でのZonos連携も非常に有効です。

2026年には、国内の代表的な出荷管理システムである「Ship&co」などがZonosとのシステムAPI連携を完了しています。

これにより、事業者はShip&coの画面上で受注データを処理するだけで、Zonosを経由した米国向けDDPの関税事前支払いと、DDP対応の日本郵便送り状発行がワンストップで完結します。

新しい関税支払いアプリを都度開く手間が省け、既存の出荷フローを維持したまま、最新の米国関税コンプライアンスにスムーズに対応することが可能です。

越境ECの物流対応ならNEOlogiへ

Zonosを導入することで、ECサイト上での「関税計算」や「コンプライアンスチェック」といったフロント業務の課題は劇的に改善されます。しかし、実際に受注が入った後の「正しい通関書類の作成」「丁寧な梱包」「最適な配送キャリアの選定と発送業務」といった物流の裏側(バックエンド業務)には、依然として多くの手間と専門知識が必要です。

Zonosで関税計算・コンプライアンス対応を整えた後は、実際の国際発送・通関書類作成をプロの物流代行に任せることで、越境ECの実務を完結させることができます。そこでおすすめなのが、クラウド物流アウトソーシング「NEOlogi(ネオロジ)」です。

NEOlogiは、Zonosと相性の良いShopifyをはじめとする主要ECシステムと自動連携し、面倒なインボイスの作成から、EMSやFedEx、DHLなどから最適な配送方法の選定、そしてアメリカを含む世界150カ国以上への発送までを完全代行します。

フロント業務をZonosで自動化し、バックエンドの物流業務をNEOlogiにアウトソーシングすることで、事業者はマーケティングや商品開発にリソースを集中させることが可能になります。

まとめ

本記事では、越境ECにおける関税・税金計算の課題を根本から解決するプラットフォーム「Zonos(ゾノス)」について解説しました。

  • Zonosの6つの機能(Landed CostやClassifyなど)は、購入者のかご落ちを防ぎ、コンプライアンスを遵守したグローバル販売を強力に後押しします。
  • 2025年以降の米国関税ルール(De Minimis)変更に伴い、日本郵便を利用してアメリカへ発送する際には、Zonosを通じたDDP(関税事前支払い)が不可欠な仕組みとなっています。
  • ShopifyなどのECプラットフォームや、Ship&coなどの配送システムとの連携により、手軽に導入が可能です。

Zonosで「お金とルールの壁」をクリアにしたら、実務にあたる物流業務はぜひ「NEOlogi」にお任せください。

最先端のテクノロジーと、プロフェッショナルな物流網を組み合わせることで、世界中の顧客へ最高品質の越境EC体験を提供しましょう。

プロフィール画像
株式会社ネオ・ウィング
NEOlogi営業担当
松浦 幸輝

NEOlogiの営業担当をしております。
NEOlogiは国内外世界150ヵ国以上に配送ができる、 EC事業者向けの配送代行サービスです。
物流部分にお悩みをお持ちでしたらお気軽にお問い合わせください。